この企画も昨年に続き2回目、今回定員15名で募集したところ、なんと募集開始4日目で定員に達する盛況ぶりであった。
3月19日(土)18時30分、大阪南港フェリーターミナルに集合し、名門大洋フェリー(夜航フェリー)に乗船。午前中小雨が降っていた事もあり、自宅からの自走者は昨年より少なかった。
今回の参加者は全員男性で、平均年齢659歳(36歳~77歳)の自称万年青年ぞろい。食べて飲んで飲んで語り合って目覚めれば既に目的地。これぞ船旅の醍醐味。
翌朝、定刻の8時30分に新門司港へ着岸。昨日の雨雲は過ぎ去り、天気上々で気分揚揚。フェリーターミナルの駐車場でバイクを組立て、まずは船をバックに集合写真。今降りた船に今夜再び乗船し、大阪南港まで帰るのだ。これを世間では”弾丸ツアー”と称する。
9時15分、予定通りサイクリングをスタート。最初に向かったのは「小倉城」、残念ながら桜には少し早かったが、早咲きが頑張って咲いていた。ここでも、お城をバックに記念撮影。
小倉市街地を通り抜け、巌流島が遠望できる海岸線をひたすら門司港レトロ街へと直走。門司港レトロ街では、日本唯一の歩行者専用の跳ね橋”ブルーウイングもじ”を徒歩で渡り、旧門司税関の前を通過。
門司港レトロ中央広場では、「北九州ラーメン王座選手権2016」を開催中で一帯は大混雑。空腹が故に匂いに誘われるも、そこはぐっと我慢。何故ならば、山口県下関市の「唐戸市場」で格安新鮮魚介類を満喫する事になっているからだ。
北九州銀行レトロライン観光列車の線路に沿った自転車道「しおかぜの路」を快走。ここまで来ると対岸の本州がまじかに見える。「泳いで渡れそうだ?」との声も聞こえてくる。
11時45分 旅のメインイベントである「関門トンネル人道」入口に到着。関門トンネルは、昭和33年に開通した国内唯一の海底人道トンネルで全長780m。海底トンネルへは自転車ごと専用エレベータに乗り、海底60mまで一気に降下。トンネル通行料は人は無料だが、自転車は1台につき20円を支払い、押して渡らなければならない。この海底トンネルには国道2号線の標識があり、途中に県境の表示もある。海底の県境は、まさに記念撮影の人気スポット。
山口県側に出て最初に目にしたのは、みもすそ川公園にある幕末の攘夷戦で外国船に砲撃を加えた長州砲台5門。目の前には青空に映える雄大な”関門橋”が、海峡上で存在感を示す。
12時30分、お目当ての昼食場所である「唐戸市場」に到着。中では水揚げしたての魚介類がリーズナブルな値段で買える海鮮屋台が、所狭しと並んでいる。まさに通勤ラッシュさながら人波に押され、お目当ての屋台に辿り着くにも一苦労。おのおの苦労の末、好みの海鮮をゲット。波止場に出て昼食タイム、景色も味も最高で至福のひと時を実感。
関門トンネル両側に各々設置の半円形スタンプを押し合せ、円形のスタンプに仕上げたものを観光案内所で提示し、全員が「関門TOPPA!記念証」を受け取った。紅白の恋人灯台を眺めながら、カモンワーフの唐戸桟橋ボードウォークを颯爽と通り抜ける。
14時、白壁に朱塗りの水天門が特徴の安徳天皇を祀る赤間神宮にも立寄る。
再び関門トンネル人道を潜り抜け、福岡県門司市に浮上。まだまだ元気な姿(走り足らないのかなぁ?)に押され、関門海峡を眼下に見下ろす和布刈(めかり)公園展望台まヒルクライムする事を急きょ決断。急坂は一方通行となっており、数名が我先にと一気に駆け上がる。勢い余って目的の展望台を通り越し、更に上まで行って後続が来ない事に気づき折り返す一幕も。
展望台には、1,400枚もの有田焼の陶板からなる源平壇ノ浦合戦絵巻の壁画や壇ノ浦の戦いを解説した屏風などがあり、歴史好きに取っても絶好の場所である。
15時20分、和布刈公園展望台より下山、今朝着いた門司港フェリーターミナルへと向かう。瀬戸内海側海岸線を走り、やがては山中に入る。帰路には、コース唯一の峠越えがある。登り切って後続を待つ。ここからは約3キロのダウンヒルサイクリングを楽しむ。山中を一気に駆け抜ける時、周りの景色に「ここは奈良の山中じゃないか」と錯覚する者も出現。
「どこかでお土産を買いたい」との申し出があり、途中立寄りで阪九フェリーターミナルに入る。阪九フェリーターミナルの建物外観はまるで朱雀門。思わず「今度は奈良朱雀門に到着]との声も聞こえる。
17時 名門大洋フェリーの新門司港ターミナルに到着。朝預けていった輪行袋をコンロッカーから取り出し、全員輪行準備。朝乗ってきた船に全員再び乗船、部屋も行きと同じで「勝手知った他人の何とか」状態。
帰りの船の中でも、バイキングメニューをがっつり飲食。今回乗船した船は、平成27年11月から運航開始の新船で何もかも新しく快適に過ごせた。
行き同様、翌朝定刻の8時30分に大阪南港に着岸。7名が自走、8名が列車輪行で家路に着いた。
事故やトラブルもなく、楽しいサイクリングと想い出に残る船旅を無事終える事が出来た。「来年は下関の火の山にチャレンジしようかなぁ~?」なんちゃって!!! 皆様お疲れ様でした。